7月21日に放送された、「上沼・高田のクギズケ!」(読売テレビ、中京テレビ系日曜11:40~)で、先日の雨上がり決死隊の宮迫博之さん、ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんの記者会見の模様が放送されました。
スタジオには、司会の上沼恵美子さん、高田純次さんのほかに、宮迫さんたちと同じ吉本興業所属のFUJIWARAのお2人と月亭方正さんがゲストでした。
FUJIWARAは宮迫さんと「吉本印天然素材」というユニットを組んでいた仲間でもありますし、方正さんも、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」などで共演機会が多いので、どんなコメントをされるか注目しました。
宮迫さん、亮さんの記者会見:仲間のコメントよりも上沼無双だった
宮迫さんと仲の良い、FUJIWARAのお2人と、方正さんのコメントに注目していたんですが、放送を見ると、上沼恵美子ここにありというか、上沼さんのすごさが伝わる内容で、不謹慎ですが、めちゃめちゃおもしろかったです。
この「クギズケ!」ですが、隔週土曜日に2本撮りで収録されているようです。(Wikipediaより)
今回はたまたま、宮迫さんたちの記者会見と同じ日に収録があったので、素早く放送できたようですね。
では、書き起こしてみたいと思います。
FUJIWARAと方正さんの宮迫さんに対する想い
上沼「今日、たまたまですね、ゲストは、FUJIWARAと方正ちゃんていうのは、ちょうど宮迫さんの先輩で、一期ぐらいの差ですか。」
藤本「僕らからは(宮迫さんは)先輩で、方正さんからは後輩で」
上沼「真ん中が宮迫さんになるわけよね。ものすご、コメントしずらいよね。」
藤本「初期のころは一緒にユニットもやってたので、吉本印天然素材」
上沼「やってたやってた。」
藤本「方正さんも初期の頃入ってましたんでね。」
上沼「一緒にやってたわけですよ。」
藤本「30年ぐらいの付き合い。」
原西「芸歴全部一緒です。ほぼ。一緒にいました。」
上沼「まずは、この記者会見。吉本やらないよ言ったのに、お2人がやったっていう件に関しては、なんか感想あります?」
方正「その解消というね、ことがないと(会見)できなかったんだと思います。」
上沼「吉本を出ないと」
方正「吉本を出ないとできなかったっていうのが、会見見たときに出てましたし。僕は本当に、すごく、やっぱグーっと胸が締め付けられるようになったのが、芸人の顔じゃなかった。声も、僕の知ってる宮迫じゃなかった。
おもしろい芸人のあれじゃなかったっていうのが、たまらなかったです。もう、あれを出したくなかったと思いますけども、本人も。でも、出さないと自分の意見が世間には伝わらないっていう所まできてたんだなっていうのが。」
上沼「生の声の謝罪を彼はしたかったんだろうか。」
方正「それは絶対にそうでしょうね。僕も、いろんなテレビでね、コメントさせてもらいました。それは復帰に向けてのコメントだったんです。みんなの。復帰に向けたこうした方がいいって。ただこうなってくるとなんて言っていいか全くわからない。
ただ、芸人やし、お笑いが好きっていうのはわかってます。13人みんな好き。
ただこれ、吉本離れたとしてもできますから。自分たちで、蛍原くん、雨上がり続けるって言うてるんですよね。じゃ、自分たちで会場を借りて、お客さんにお金と足と時間を使っていただいて見に来てくれたら、そのギャラが自分たちのギャラになるし。
会社とかそういうんじゃなくて、できるんだぞって、自分たちがわかってると思いますけど。」
上沼「望みますか。」
方正「望みます。」
上沼「ああそうなんだ。FUJIWARAにも聞いてみよかな。言いにくいやろけど。原西くんは?」
原西「僕、電話させてもらったんですけど。もっと宮迫さんが感情的なんかなと思ったんですけど、淡々としてはったんです。覚悟決めてはって。ただ、「そのときに(芸人を)やめる」って言うてはっりました。
上沼「やめるって言ってた?」
原西「そこは何とかなりませんかって言ったんですけど。そこで、どうなったかはわからないですけど、あの会見見たら続けるっていわはったんで…(涙をこらえて下を向く)よかったなと思います、はい。」
上沼「続けてほしい?」
原西「僕は続けてほしいです。」
上沼「こんなことあって、客笑うやろか?」
原西「うーん、だから、舞台になるか、お芝居になるのか、どういうお笑いになるのかはわからないですけど。」
上沼「時間が解決して、またおもしろい宮迫さんが復帰するであろうと。うん。それ想像できる?」
原西「いや。なれば、なるのかなと思いますけど。」
上沼「絶対にお笑いはやめてほしくない?」
原西「そうですね。」
上沼「そうなんだ。あの、(藤本に)お願いします。」
やっぱり、本当に苦楽を共にしてきたというのか、雨上がりさんというのは。僕らにとっても占有というのか。売れてない頃からずっといっしょだったんでね、若手のころから。
方正さんもいうてはったんですけど、さっきの会見見て、宮迫さんほんまに人一倍笑いが好きな人となんでね、その人があんな会見…僕ちょっと。」
上沼「そうなんだ。私お目にかかったことないんでね。どうも。何でもできる方ですよね。マルチなドラマも歌も。」
藤本「多彩な人なんでね。はい…あれは、ちょっと…この心痛かったです。あの会見は」
上沼「これはもう、仲間意見ですわ。一緒にやってきた仲間の感想ですよね。」
藤本「僕は復帰してほしかったんでね、記者会見やってほしいってずっと言ってたんですよ。」
徐々に上沼さんが牙を研ぎだします
上沼「闇営業っていうんか、言葉悪いけど、そういうのに行って、100万宮迫さんんもらったっていうのは事実ですやんか。そういう方なんですか。」
言葉が詰まる3人。
「そういう方っていう言い方もね、ものすごい陳腐な質問でね、申し訳ないんだけど。存じ上げないんで。」
「例えば、一緒に飲みに行ったりね、食事行ったりねしてると思うんですよ、そういうときにねぇ、気前がいいとか。」
藤本「すごい気前がいいです。後輩何人いようが、全部払ってくれます。気前はすごくいいです。」
上沼「いい。」
原西「最初、記憶がないっておっしゃってたでしょ。宮迫さんて、酔っぱらってもね(そのまま飲みを続けて)長いんですよ。もし出てもらえるならば、「あのとき、俺何してた?」ってときもあるんです。」
藤本「しょっちゅうあります。最近も飲みにいかしてもらってるんですけど、ベロベロにならはるときもあります。」
原西「だから、最初にちょっとやっぱり確認しますっていう一言がなかったのが一番じゃないかと。」
上沼「確認?」
藤本「(フライデーに)突撃されたときに、ないない。そういうお金もらってるなんてとおしゃってるんですけど、その時に「記憶があいまいなんで確認します」って言えば、まだよかったって。」
上沼「気前が良くてみんなにふるまう人が記憶がないって言って、でも家に帰ってみたら、ポケットの中から1万円札がザクザク出てきたってなると、記憶にないなんて言えないよね。」
「そこはちょっと僕も」
「まぁ、保身って言うてはったから、嘘をつきましたっていうてはるわけなんやけどね。」
「そうですね、100万円もらって忘れるっていうことはそこはちょっと少し苦しいかなっと僕も…」
「今回のことがあって、宮迫さんへの想いっみたいなのは変わったりするんですか。方正さん。」
方正「変わるっていうのは?」
「好きやったけど、嫌いになったとか」
方正「僕は全くない。それはもう全くなくて、僕は先ほども言いましたけど、芸人として」
上沼「誘われたら一緒に舞台立つ?」
方正「応援します」
上沼「応援する?」
「僕の何かしかの舞台をやるときに、もし出てもらえるならば、2人に。別に宮迫だけじゃなくて、亮とか。応援できるところは応援します。そのときにはしっかり反省せいて、2人の気持ちは確認します。どういう思いで芸をやりたいんかと。」
藤本「僕はやっぱり雨上がり決死隊がなくなるのが辛いですね、やっぱり。」
上沼「まあファンはみんな思てるでしょうけどね。
一緒にやってきたので、本当に
まぁ。3人本当に仲間やからさ、あのちょっとやっぱり一般の人とは絶対違う」
FUJIWARA「そうですね、はい」
上沼「仲間のかばいあいにしか思えなくって。悪いんだけど、もうひとつ、刺さらないんですわ。」
方正「僕たちが言うてるのは、うそはついたよね、騙したよね、欺いたよね、それはあかんよね。
藤本「そこは絶対、宮迫さんの」
上沼「それでも、舞台一緒に立ちたい、応援したいって思てるわけよね。」
「はい」
上沼「なるほど。すごいね。スポーツマンの仲間みたいね。芸人ってそんな熱いの?ライバルちゃうの?」
藤本「まぁ、ライバルでもあるし、同志でもあるというか」
上沼「こんなことになってスッとしたわ、消えるしなんて思わないの?」
藤本「それは全く思てないですね。」
上沼「思てないな、3人とも。みたらわかるわ。」
藤本「思てる芸人なんて、いないんじゃないかな。」
上沼「いてると思うよ。
藤本「いてますかね…まぁ(苦笑)」
上沼「そりゃいてるよ、椅子取りゲームやもん、芸能界なんて。ほんなもん、もっと言うたら、おらんようになってくれるのが一番やんか。
今回のことで、ごめんなさい、タメ口なっちゃって。吉本興業6000組も芸人さんがいてるのが分かった。びっくりした、6000って。すごい会社やなって。
その中から、吉本さんのテレビって多いんです。だからチャンスもたくさん作ってくれる。いい会社やと思うんですけどね。
その中で競争して、それであがっていって、ダウンタウンになろう、明石家さんまになろうってするわけじゃないですか。そんなん一人でもおらんようになった方が、すっとするんちゃうんかって、私ならね。ああ、消えてくれてよかったなと思うかも。
人間悪いけど、私そうだった。お姉ちゃんと漫才やってた時に。上は消えてくれればって思ってた。だけど、消えへんかったわ。」
方正「上沼さん、あの年齢的なものもあると思う。」
上沼「あると思う。」
方正「今もう、宮迫も亮も50近い。アラフィフなんですよ。
そうなると、そういう気持ち。僕たちもそれの周りの人間で。そういうのはもちろん、若いときはもちろんあった。」
藤本「あいついなくなったら、俺らもっと出れたんちゃうかって。ありましたけど、この年にあるともう思わないですね。一緒にやってきた、お笑いやってきた。」
上沼「そっちの方が重みがあるというか。」
藤本「はい、なりますね。」
上沼「私のお笑いやってきた時代と全く違うなって思ってる。
だから、今の芸人はおもろないねん。」
藤本「あの…」
上沼「おもろないねん!!
ひとつ頭出ようとしないからよ。
みんなでスクラム組んで「おもろないことしよな」ってやってるんやろ。」
」「うーん、そうじゃない。
方正「その、みんながやる分野があって、その、僕は落語やりたい。」
原西「役割が違うんですよ。宮迫さんがやってることを僕はできないですから。僕はいけないですよ。」
上沼「吉本に関してはどう思ってるんですか」
方正「僕たちはいろんなことがわかってない。報道されてることしかわかってない。
僕個人の考えですけど、吉本興業好きです。ずっと持ってることですけど、
名前出して悪いですけど、例えば、三瓶。グワって言って(売れて)、グッと落ちる芸人いるじゃないですか、いっぱい。
(でも、)吉本興業って劇場とかの器があってその子たちを食べさせるんですよ。かーんて落ちても、食べさせていうっていう情がある会社やと思うんです。他の事務所やったら、消えたら全然収入ないっていう。でも吉本はって。」
上沼「情があるから、記者会見やらせへんかった?」
方正「それとこれとは、僕ちゃんとわかってないんで」
藤本「なぜ、記者会見をやらせへんかったんか。僕らにはおりてきてないです。」
クギズケ!を見た感想
まず、
みんながみんな、芸人が芸人を擁護すぎてもダメですよね、多分。視聴者は白けてしまします。
それも上沼さんはわかって、あえて今回は厳しく言ってる面があったと思います。ヒール役になるというか。M-1の審査員の時もそうですけど。
逆張りして相手の出方を見てらしたんだと思います。
最後は、「きついこと言ってごめんね」と言われるのが上沼流ですから。
藤本さんが「(消えてよかったなんて)思てる芸人なんて、いないんじゃないかな。」といったら、上沼さんがすかさず、「いてると思うよ」とつぶしに行くスタイル、好きです。
上にいる奴なんて消えてくれればいいっていう過激な言葉から、方正さんたちの気持ちを、もっと深く引き出してらっしゃったのはさすがでしたね。
放送日は参院選の投票日で、選挙特番で「池上無双」って言われますけど、まさに上沼無双でした。
「上沼・高田のクギズケでの上沼恵美子、FUJIWARA、月亭方正の発言」まとめ
今のお笑いのチームプレー感というか、良く言えば「みんなで作り上げていく感」、悪く言えば「仲良しこよしで終わってしまう、お笑いに対する憤りも感じてらっしゃったんだろうな。
もっと、競争しておもしろいものを作り出せと若手を見てて常々感じていた気持ち。
それをちゃんと表現されたのもカッコよかった。
攻撃を受けたFUJIWARAのお2人と月亭方正さんはタジタジでしたけど、ふだんからめちゃくちゃ弁が立つ皆さんではないので、これは仕方ないですね。
女性の方がシビアっていうこともあるのかもしれませんが、今テレビにたくさん出ている女性芸人さんたちも、仲間でプレーしてる感はあるので、単に性別の違いはなさそうですよね。
上沼ご本人は、漫才の新しい形はわからないとおっしゃって、M-1の審査員もやめようかなと言われたりしますが、島田紳助さんや松本人志さんがわざわざ審査員をやってほしいと、上沼さんに頼みに行くのはやっぱりそれだけの人なんだなって改めて思いました。
今のお笑いのいいところでもあり、悪いところでもある「チームプレー感」をズバズバ切っていく上沼さん。
チームプレー感がなあなあを呼び、今回の騒動の発端、「嘘ついたことを口裏を合わせた」ことにつながったとも言えますしね。
とにかく、上沼さんが大御所になられても、まだまだ上を目指している人なんだなと、めちゃめちゃカッコよかったです。
そして、同じ司会の立場ながら、今回の闇営業騒動については沈黙を貫いた(上沼さんに全部任せた)高田純次さんもステキでした。
以上、「上沼・高田のクギズケでの上沼恵美子、FUJIWARA、月亭方正の発言」でした。