私、そんなに強豪校ではありませんでしたが、中学高校と吹奏楽部に所属していまして、テレビで高校の吹奏楽部の特集をやってたりすると見ないわけにはいかない人間です。
吹奏楽部だった人たちは余程のトラウマでもない限り、みんなそんな気持ちでいつまでもおいかけてしまうんじゃないかな。
なので、このニュースには怒りを覚えましたよ。
「熊本県の秀岳館高校野球部が甲子園に出場が決まったため、同校の吹奏楽部がコンクール出場を諦めて、野球部の応援に参加した」んですって!!
甲子園出場する野球部とコンクールに出場する吹奏楽部
甲子園に出場することは、野球部にいたってなかなか経験できることじゃないですよね。出場が決まれば、何台もバスを手配して、みんなで甲子園に行って県を挙げて応援します。
でも、でもですよ、吹奏楽部は同じように夏に大事な吹奏楽コンクールがあるんです。
だから、それを辞退してまで野球応援に行くって、元部員からしてみたら、「はっ、何考えてるの?」って感じですよ。
こんなの美談でもなんでもない。横暴ですよね。誰が言い出したんだよ!!
野球部が甲子園に向けて練習しているのと一緒で、吹奏楽部もコンクールで金賞をとって、最終的には全国大会に出場できるように汗水たらして練習してるんですよ。
私の高校のように、全国大会レベルなんてとんでもないよみたいな高校でも、去年よりいい賞を、一つでも上の大会にて出場できるよう頑張ってましたよ。
それが、野球部の試合とコンクールの日程がかぶるから諦めて、野球の応援しろって、ふざけんじゃないよ。
吹奏楽部員たちの一生懸命頑張っていた気持ちを考えると
最初の時点ではコンクールに出場するべきという流れだったみたいなんですが、最終的には部長の子が顧問に「野球の応援に行きます。」と涙ながらに報告したとのこと。
言わされてるとしか思えない。
で、県予選は「金賞を受賞しても、次の南九州大会の出場は辞退します。」と主催者側に告げて出場したとのこと。結果は金賞だったそうです。
吹奏楽コンクールって、金賞、銀賞、銅賞とあって、金賞も次の上の大会に出場できる金賞とできない金賞に分かれるんです。だから、この高校がどちらだったかまではわからない。
でも、予め次の大会には出場しないと言ったのだったら、素晴らしい演奏をしていても、出場できない金賞に必然的に決定しますよね。
それが1番おかしい点なんですよね。とりあえず出場して結果を知ってからでも野球応援に行くことを決めるのは遅くなかったんじゃないかって。
野球部の子たちも応援に来てもらってうれしいんだろうか
もともと上の大会に進めないのなら、気分を切り替えて楽しい気持ちで野球部の応援に行けたと思うんですけど、この状況だと「もしかして、上の大会へ行けたかも。」と部員誰もが思ってしまうから、ダメなんですよ。
甲子園出場って本当にお祭り騒ぎになりますよね。
知り合いなんて1人もいなくても、自分が住んでる街の高校が出場するってだけで血が騒いじゃいますから。
私は母校が何年か前に夏の甲子園に出場したんですけど、町中が大騒ぎでしたもん。
夫も、もともと地元はここじゃないから関係ないのに、すごく注目してましたし、試合中はみんな仕事もままならない感じでしたし。
だからって、野球部だけを特別扱いするのおかしくないですか?
それに吹奏楽部が行けなくて応援に不都合が生じるなら、呼びかければ元吹奏楽部員とかとりあえずトランペット吹けるよみたいな人や、ジャズバンド趣味でやってます的なおじさまとか、吹奏楽部の代わりに名乗りをあげて応援に行ってくれると思うんですよね。
そういう人は自前で楽器持ってるし。
っていうか、吹奏楽部がそれでコンクール出れないなんて聞いたら、吹奏楽部のOBOGが黙ってないですよ。何が何でも代わりに応援に行きますよ。私なら絶対行きます。
だから、なんでそんなわけわかんない不条理すぎる決定を下す前にいろんな所に声かけなかったのか・・・。その高校の校長はじめ、野球部顧問や教員に抗議しますよ。
だいたい、野球部の子たちだって、そんな大切なコンクール辞退してまでも応援してくれなくていいよって思うんじゃないかな。
文化的な部活って運動部より軽んじられる傾向がありますけど、本当にそれを象徴する話ですよね。
特に吹奏楽部3年生の子達のメンタルが心配
美談に書かれていたけど、全く美談じゃありません。野球部はベスト8に進んだらしいけど、吹奏楽部のこの1年間の練習を軽んじてるようにしか思えません。3年生からすれば3年間の努力をまさか野球応援に使われるとは、自分だったら相当ショックです。人間不信です。素直に野球部のキラキラした子達を応援できません。
でも、起きてしまった後のことなのでもうどうすることもできません。
だから、3年生の子達に言いたいのは、
「3年間の努力は無駄じゃないよ。」
「こんな風に世の中には自分の願い通りにはいかないことがたくさんあるよ。」
「腐らずにコツコツやっていけば、きっといつか努力は実るよ。」
ということです。
全然、励ましにもならない言葉ですが、これしか言ってあげられません。
こんなことがもう二度とないようにしてほしい。どの部活もみんな一生懸命やってるのは同じなんで、甲子園は確かに有名ですけど、そんな特別扱いはダサすぎです。
野球部の選手たちも望んでませんよとコンクール辞退への流れを作った大人たちに伝えたいです。
野球部の甲子園出場は名誉なことだけど浮かれて大事なことを見失わないで
自分自身が吹奏楽部だったことからムカついていましたが、もし娘が吹奏楽部で一生懸命頑張っていたのを知っていた親の立場だったら…
ふざけんなよ!!
どころじゃ済みませんよ。
野球の強豪校だからって、他の部活の立場が下ということでは絶対にありません。
今回の件は完全に和まりの大人たちの判断ミスです。子どもたちを頑張りを台無しにしたことを大いに反省してほしい。
私自身も、子どもの頑張っていることを親のエゴで奪ってしまわないように、気を付けたいと思います。